高校生絵のまち四季展、審査発表
- 2017/12/2
- 尾道のニュース
高校生を対象に 尾道の風景、風俗、祭り、行事など尾道の特徴を取り入れた平面絵画を全国公募する、第9回高校生絵のまち尾道四季展の審査が12月2日午後、千光寺公園内のかおり館で行われ、尾道賞10点など入賞、入選作品150点が決まりました。
尾道賞受賞者には、副賞としてフランス研修旅行が贈られます。2年に1度行われている、高校生四季展には今回、全国21道府県の68校から317点が寄せられました。県内からの出品は26校から120点で、市内からは7校から24点でした。
審査は、尾道市立大学美術学科の吉原慎介教授(写真:右から2人目)を審査委員長に、稲田全示教授(右から3人目)、矢野哲也教授(左端)、小田野尚之教授(右端)の4名が行いました。
午後4時からの審査発表では審査員それぞれが「受賞作は、内容量が充実している。」「尾道らしい絵が選ばれている、他の街ではこんなにバリエーションが出ない。」「選に漏れた作品は、よく描かれているが写真に見える。写真をイメージさせるものではなく、自分の風景にして描くと伝わる。」などと講評し、次回の出品者に向けて「実際に尾道に来て、意外なモチーフを描いた作品を期待している。」と語りました。
入賞、入選作品は12月23日から1月14日まで、本通りの尾道市立大学サテライトスタジオとギャラリー都、工房おのみち帆布「space帆」、それに久保3丁目の尾道市立大学美術館に展示されます。
◆尾道賞に選ばれた作品と審査員コメント(順不同 敬称略)
作品名:森の中 兵庫県立小野高校 2年 橘高万葉
「審査を進める中でじわじわ上がってきた作品。作品として尾道らしくないが、全体に緑の色調が美しい」
作品名:ヒミツの抜け道 山口県立岩国高校 2年 安藤風花
「審査員全員からの評価も高く、達者な面白い世界を作っている」
作品名:猫と面影 広島県立福山誠之館高校 3年 西原叶望
「猫の後姿を描き、創作の部分もありながら”らしく”描かれている」
作品名:結い 広島県立安芸府中高校 2年 石川七海
「神社仏閣を題材にアクリル画を描く人たちの感覚が入って面白い」
作品名:溶解 神戸市立六甲アイランド高校 3年 刀谷拓実
「モチーフとして選ばないような所だが、手前の建物が無くなったことで、路地が狭く建物が寄せ合った尾道らしい町の姿が見えてきたところを描いている」
作品名:君とまた座りにこよう 山口県立岩国高校 1年 中部安梨
「下地に砂を混ぜて描くことで日本画的な表情が出ていて面白いし、それにも増して構図など絵としての充実度が高い」
作品名:尾道シャッター 岡山県立総社南高校 2年 林萌衣
「オーソドックスに技術もあり表現も奇をてらわず誠実さが伝わってくる」
作品名:レトロな細道 広島県立熊野高校 2年 河野玲
「派手な色や強烈な表現がもてはやされる昨今、素直な気持ちを表現することが人に訴える力がある」
作品名:組合い 広島県立戸手高校 3年 田村くるみ
「尾道の路地を描いた作品は多いが、その中でも色彩や明暗をただ写すだけでなく、自分の中で消化して絵の中で組み立て直すことで造形的な魅力がある
作品名:灯籠 前橋市立前橋高校 2年 花坂亜美
「灯りまつりの雰囲気を感じられる一種独特の絵になっている」