ひょうたん島が登録記念物(名勝地)に
- 2012/11/16
- 尾道のニュース
16日(金) 国の文化審議会が開かれ、文部科学大臣に対して、瀬戸田町 サンセットビーチ沖合いにある黒島・通称 瓢箪島(ひょうたんじま)を登録記念物(名勝地)として文化財登録原簿に登録するよう答申しました。
(登録記念物とは:文化財保護法に基づき保存や活用のため措置が特に必要とされる記念物のこと)
黒島(瓢箪島)
生口島(尾道市)と大三島(今治市)の中間に位置し、島の中央を東西に広島・愛媛の県境が横切る無人島です。
島の周囲はおよそ700メートル。高さ23.4メートルの丘が島の北側に、35.2メートルの丘が島の南側にあります。島を横や真上からみると瓢箪の形をしており、瓢箪島と呼ばれています。
瓢箪島には、島を争って生口島の神様と大三島の神様が綱引きをし、中央がくびれてしまったとの言い伝えがあり、良質な漁場である島の周辺の権利を巡って、古来より紛争が多かったことがうかがえます。現在でも明治時代に建てられた境界石が残っています。
このように境界争いがありながら、島は良好な状態で保存され、現在いたるまで景観が保たれてきました。瀬戸田町には「場所じゃ 所じゃ 垂水は場所じゃ 長木垂木のでる所じゃ 垂水天神様が御発構で瓢箪小島を横に見て千石船をふりつなぎ」という舟歌があり、古くからその景観が称えられてきたことがわかります。
また、昭和39年から放映されたNHKのテレビ人形劇「ひょっこり、ひょうたん島」のモデルではないかとされ、地元では「ひょっこり、ひょうたん島」の大型模型を作成し広島フラワーフェスティバルに参加したり、愛瓢会を結成して瓢箪づくりを行うなど、まちづくりの活動にもつながっています。