いちじく出荷 最盛期を迎える
- 2013/8/29
- 尾道のニュース
JA尾道市いちじく部会が生産するいちじく「蓬莱柿」の出荷がこのほど東尾道選果場で始まりました。
4月の低温や乾燥で生育が遅れていましたが、その後の降雨で例年並みの出荷始めになりました。仕上がりは玉太りが良く平均糖度は16度で良好。出荷は8月末頃に出荷ピークを迎え10月下旬まで続きます。同部会は出荷量を約430トン、2億4千万円の販売金額を見込んでいます。
生産者は早朝に収穫した蓬莱柿を色と形によって4等級に分け東尾道選果場へ持ち込みます。JAの検査員が厳しく品質をチェックした後、県内の市場を中心に関西の市場へ出荷します。
蓬莱柿は大正末期に経済栽培が始まっており、昭和初期には港町の地の利を生かして、神戸、大阪へも市場出荷していました。その後、桃や柑橘の栽培が広がり、いちじくの栽培は一時衰退していました。昭和40年代後期から転作田へ導入されるようになり、再び本格的な栽培が始まりました。
現在では尾道市内の沿岸地域を中心に因島地域などで390戸の部会員が栽培しています。砂地土壌で栽培するため、香りが高く濃厚な甘みになるのが特徴。市場からの引き合いが強く、全国でトップクラスのシェアを誇っています。